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広報誌gain

脂肪について

脂肪をエネルギーとして運動する

ヒトが活動(運動)するにはエネルギーが必要です。このエネルギーになるのが主に糖質と脂質(脂肪)です。糖質は体内でエネルギーに変わりやすいので、短時間(大体60秒ぐらいまで)に大きな力を必要とする運動のエネルギー源として使われます。しかし、糖質は短時間で使い切ってしまうため運動が長く続く場合は脂質が使われます(いつでもエネルギーになる糖質は節約されるわけです)。脂質は酸素と結びつくことでエネルギーとして利用できるようになります。つまり体脂肪を消費するためには酸素を取り込みながら運動を続けること(有酸素運動)が必要になるわけです。

では、この有酸素運動をどのくらいの強度で行なえばよいのでしょうか。ヒトが運動すると体内に乳酸が発生します。乳酸は疲労物質として運動の阻害要因となる為、体内で直ちに分解されます。運動強度が増すと乳酸が作られるスピードが速まります。一方、分解されるスピードはほぼ一定です。このことから乳酸の発生と分解の速度が同じであれば理論的には永久に運動を続けられることになります。したがって有酸素運動の強度もここに設定することが基本になります。この運動強度は人と話しが出来る程度、それほどきつくないペースという事でニコニコペースなどと呼ばれています。 

 有酸素運動に対する誤解

 「体脂肪を減らす=汗をかく」という方程式が皆さんの中には定着しているようですが、ちょっと考えてみましょう。有酸素運動はたしかに気持ちよく汗を流すことが出来ます。ではたくさん汗をかけば脂肪をエネルギーとして多く消費したことになるのでしょうか?かならずしもそうではないようです。

 ヒトが運動すると体温が上昇します。しかし、体温の上昇が続くとヒトは生きてゆけなくなります。それは、ヒトの諸々の機能が一定の温度の中で効率よく働くように出来ているからです。そこで体温が上昇するとそれを下げようとします。それが汗をかくということなのです。汗が皮膚から蒸発する際に一緒に体の熱を奪ってくれるのです。こうして運動中もヒトの体温はほぼ一定に保たれるわけです。ですから、汗の量と消費した脂肪の量とは単純に比較が出来ないのです。ガッチリ厚着をしてたくさん汗をかくことは「減量」にはなるでしょう。しかし、体内の水分量は一定に保たれているので失われた分は補給する必要があります。そう考えると「有酸素運動とは何か」ということが少し分かったような気がしますね。

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